"The Handmaid's Tale" by Margaret Atwood

『The Handmaid's Tale』のカバーアート
著者: Margaret Atwood
ナレーター: Elisabeth Moss, Bradley Whitford, Amy Landecker, Ann Dowd
シリーズ: The Handmaid's Tale
再生時間: 11 時間 22 分
完全版 オーディオブック
配信日: 2019/04/30
言語: 英語
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テレビドラマがきっかけで、初めて読んだMargaret Atwood氏の本。なぜもっと早く出会わなかったんだろう。こんな本を約35年に書いてしまったAtwood氏。かっこよすぎる。詩人でもあるためか、言葉にエッジが効いている。センスの塊。英語ネイティブでは全くない私でさえそう感じる。

ドラマで有名になっているので、多くの人がストーリーを知っていると思うけれど、本の内容はシーズン1まで。シーズン2、3はドラマ オリジナル。ドラマは本をどこまで再現しているのか、どこがドラマのオリジナルなのかを知るためにも、原作もぜひ読んでほしい。

本に戻ると、まず印象に残るのは、主人公がカナダに来た日本人女性観光客を見て「うらやましい」と思うところ。そして、主人公は日本人観光客から「幸せですか?」と質問される。この本が出たのは1985年。Atwood氏が日本人女性の地位がかなり低く、憐れむ存在だと思っていたことがわかる。「男性に従順に生きていくしかない、かわいそうな国の人」に幸せかどうかを聞かれるって、欧米人にとってこれ以上の屈辱ってあるだろうか。自分が見下していた人にいきなりマウント取られてしまうような…。ドラマではこのセリフを言うのは日本人ではない。今となっては日本人女性がそこまでかわいそうな存在ではなくなったというのもあるのかもしれない。

また本にだけにある最後のHistorical Noteは、「これってなに?」と聞き始め、状況を理解すると「おお、そういうことか」とまたさらに Atwood氏の頭の良さにひれ伏す思いでした。

この本をきっかけにAtwood氏のファンになり、彼女の本をいろいろ読みました。ほかの本についてもブログを書く予定です。

おすすめ度:★★★★★